老夫婦と足の悪いわんちゃん。

帰り道、下腹部に布をあてて後ろ足を支えられた状態で散歩してるわんちゃんと老夫婦を見かけた。
実家の下半身の動かない猫を思い出した。

あのこも足が悪いのかな。
年老いてるようには見えなかったけど、事故か、先天性のものか。

柴犬みたいな上向きに丸まった尻尾を小さく振りながら、支えてもらいながら、一生懸命歩いてた。


幸せそうだった。


犬には、というか人間以外の生き物には、“死にたい”という感情はないんだとか。
常に“生”に対して直向きに生きてる。
こうして考えると人間が一番弱い生き物なのかもしれない。

そしてそんなわんちゃんをきちんと散歩に連れ出して大事にしている老夫婦も素敵。
ペットを飼ったことのない人や、動物嫌いの人にはわからないかもしれないけど、彼らは血の繋がった家族と同じ様にかけがえのない存在なんだ。
病気や事故に遭ったときは兄弟のように心配するし、死んでしまったときは娘や息子を亡くしたように心が痛む。


あのわんちゃんの幸せがずっと続けばいいなと思ったのと同時に、この世の人間の身勝手によって傷付き辛い思いをしているこ達に少しでも良いから幸せが訪れればいいなと願った瞬間でした。